相続税
令和6年路線価は、正誤表を必ず確認して!
令和6年路線価図は、必ず正誤表を確認してください。
東京局の荏原税務署管内と目黒税務署管内の一部の地域の「路線価図等の正誤表」(令和6年12月12日)が掲載されています。
令和7年1月15日(水)現在、路線価図は訂正されていないので、必ず正誤表を確認する必要があります。
国税庁の相続税の事績、調査の状況から読み取れ!
国税庁が公表した「相続税申告の状況について(令和5年事務年度分)」および「相続税調査の状況について(令和5年事務年度分)」という2つのデータから、納税者が相続において、どのようなトラブルや追加負担が防げるかについて説明します。
1. 相続税申告件数や課税件数の傾向から学ぶこと
公表データからは、毎年死亡者のうち約10%の死亡者の遺産が相続税の申告の対象となっています。平成27年の相続税の基礎控除の引き上げによりそれまでの相続税の申告割りありが4.4%から8%に、その後現在の9.9%に増え続きています。
そして、令和5年事務年度の相続税の税収は約3兆円となり、改正以前の1.4兆円から大幅に増えています。
早めの情報収集と試算
相続発生前から大まかな遺産総額や借入金などを整理し、相続税が発生しそうか、申告対象になりそうかを見極めることが重要です。事前におおよその資産評価を行うことで、相続税申告の必要性や、どの程度の税負担が見込まれるかを把握できます。
生命保険予定利率引き上げ
日本生命保険では保険の契約者に約束する利回り(予定利率)を2025年1月に引き上げます。予定利率上げは約40年ぶりとなります。同業各社も同様に引き上げをおこなう旨の報道がされています。
生命保険の予定利率が上がることによるメリットと、相続税における生命保険金の非課税制度について説明します。
生命保険と相続税の非課税制度
相続税の計算において、生命保険金は「500万円×法定相続人の数」という非課税限度額が適用されます(参考:国税庁ウェブサイト)。これは死亡保険金が遺族の生活保障という性質を持つことから、一定額まで相続税の対象から外す仕組みです。そのため、被相続人が生前に保険料を負担することで、現預金や有価証券を減らし、死亡保険金として非課税枠内での財産移転を行うことが可能になります。この非課税枠は、高額資産を保有する層にとって、相続税負担軽減の有効な手段となりえます。
相続登記の義務化
相続登記の義務化について、2024年(令和6年)4月1日から不動産の相続登記が義務化されてます。
これは相続が発生した際に、不動産の名義を被相続人(亡くなった人)から相続人に変更する登記手続きを義務化する制度です。
義務化の背景と目的
相続登記がおこなわれないことによる所有者不明の土地は、荒れ地として放置されることが多く、防災上の問題、犯罪の温床となり、地域住民の危険性が高まります。
また、相続の権利者が、土地を売却使用としたり、土地の活用をすることが難しくなります。
義化の目的は、これらの問題を解消し、不動産の適正な管理を促進することにあります。
義務化の内容
- 相続登記の申請期限: 相続を知った日から3年以内に、相続登記を行う必要があります。
- 遺産分割がまとまっていない場合: まだ遺産分割の話し合いがまとまっていない場合でも、「相続人申告登記」を行うことが可能です。この手続きでは、各相続人が単独で相続を申告できますが、これは権利移転の効力は持ちません。
対応すべき事項
所有不動産記録証明制度(2026年2月から)
相続登記義務化のNEWSを書こうと思って調べてていたのですが、所有不動産記録証明制度が2026年2月からスタートするようですね。まだ、ずいぶん先の話になりますが、とても良い制度ですね。
これまでは、相続の対象となる不動産の調査のために、固定資産税通知書や固定資産名寄帳兼課税台帳から所有不動産を確認していました。家族や近しい親族で被相続人のことをよく知っていれば問題がないのですが、一人暮らしの高齢者が死亡し、子供がいないと、相続人である兄弟が亡くなった方の財産のことを知らないことが多いものです。そうなると家捜しをして、発見された資料から確認をしていくしかありません。固定資産税課税通知書があれば、所有不動産の確認ができます。固定資産税通知書がない場合には調査の手がかりがありません。
所有不動産記録証明制度の概要
相続人が全国の不動産を一括で調査できる制度で、2026年2月に開始されます。この制度では、不動産の登記名義人の住所と氏名を基に、不動産の所有状況をリスト化した「所有不動産記録証明書」を発行し、漏れなく不動産を把握できるよう支援します。これにより、相続登記の手続きが簡素化され、相続対策にも活用できます。
生命保険の非課税枠|藁信博税理士事務所
国税庁の資料によると、相続税の課税対象となった被相続人のうち、約7割の方が、生命保険の非課税枠を活用できていません。
生命保険の非課税枠とは?
預貯金はその全額が相続税の課税対象になりますが、生命保険の死亡保険金を受け取った場合には、相続人一人につき500万円までの金額は、非課税で、相続税がかかりません。(相続税法第12条)
お父様が亡くなって、お母様と子供が2人いれば、1,500万円の非課税枠があることになります。
相続の準備に生命保険を利用することで、残された方に、より多くの財産を残すことができます。
また、生命保険を活用することで、死亡保険金の受取人をあらかじめ指定することができます。
生命保険を上手に利用したいものですね。
相続で注意すべき事 | 税務・会計の専門家 藁総合会計事務所
相続があった場合、相続税を支払うのは相続人です。あなたが亡くなった場合はその配偶者や子供らが相続税を支払う義務が生じます。相続税の節税は何のためにするのかといえば、財産を配偶者や子孫に残すためあるいは負担を最小限に抑えるためといえますが、それには生前に何らかの対策を立てることが必要です。というのも、相続税の節税はいざ相続となってからやりくりするより事前の対策による効果が圧倒的に大きいからです。このことをまず理解しなければなりません。
令和6年の路線価の公表 | 税務・会計の専門家 藁総合会計事務所
2024年7月1日、国税庁は令和6年度の路線価を公表しました。全国平均では前年より上昇しており、特に東京都中央区銀座や大阪市北区などの主要商業地での上昇が顕著です。横浜市や名古屋市などでも同様の傾向が見られます。これにより、相続税や贈与税の評価額が変動するため、相続税の申告に影響を与えることが予想されます。
路線価とは
路線価は、国税庁が毎年公表する土地の評価額を示す指標で、道路に面する土地の1平方メートルあたりの価格を指します。相続税や贈与税の算定基準として利用され、公示地価の約80%程度で設定されます。
戸籍広域交付制度(令和6年3月1日から) | 税務・会計の専門家 藁総合会計事務所
戸籍広域交付とは
本籍地でのみ交付していた戸籍証明書等が最寄りの区市町村窓口で取得できます。
例えば、品川区在住・在勤で本籍地が目黒区にある人も、品川区の区役所・支所で請求ができます。
広域交付の対象にならない証明書
以下の証明書は、戸籍のある市区町村(本籍地)にご請求ください。
- 戸籍一部事項証明書、戸籍個人事項証明書
- 除籍一部事項証明書、除籍個人事項証明書
- 除籍抄本
- 再製原戸籍
- 改製不適合戸籍
- 告知書
広域交付で証明書を請求できる人
- 本人
- 配偶者
- 父母、祖父母等(直系尊属)
- 子、孫等(直系卑属)
※兄弟・姉妹、法定代理人、委任状による代理人請求は不可
交付を受けるために必要なもの
窓口に来た方の本人確認書類1点(顔写真付きのもの)
相続税e-Taxの利用率・利用件数の促進(利用者識別番号の有無の確認方法)
相続において遺産取得者の利用者識別番号を持っているか不明な場合において、財産取得者(相続人等)の利用者識別番号が不明な場合において、「電子申告・納税等 開始(変更等)届出書」に、「税理士への連絡を希望」と記載することで、相続の委任を受けた税理士に利用者識別番号の有無などを連絡を受けることができます。