中小M&A支援機関 | 税務・会計の専門家 藁総合会計事務所
中小M&A支援機関としての基本姿勢
税理士として事業者の身近な立場であることを生かし、税務・会計に加え、経営支援等の多面的支援を行うこと。
中小M&Aファイナンシャルアドバイザリー業務の内容
① M&Aに必要な情報の収集
② M&Aに対する一切の助言
③ M&Aに必要な書類の作成
④ M&Aにおける交渉への立ち会い及び助言
⑤ その他M&Aに付随する一切の業務
M&A支援機関(2021年9月登録)
M&A支援機関に係る登録制度は、中小企業が安心してM&Aに取り組める基盤を構築するために設けられるものです。
また、事業承継・引継ぎ補助金(専門家活用型)において、M&A支援機関の活用に係る費用(仲介手数料やフィナンシャルアドバイザー費用等に限る。)について、予め登録されたM&A支援機関の提供する支援に係るもののみを補助対象とします。
「中小M&Aガイドライン」
1.趣旨・目的
後継者不在の中小企業にとって、M&Aを通じた第三者への事業の引継ぎは、事業承継の重要な手法の一つですが、中小企業経営者の中には、M&Aに関する知見を有しておらず、長年経営してきた自社を第三者に「売る」ことを躊躇する者も存在します。また、中小企業におけるM&Aが円滑に促進されるためには、仲介業者や金融機関などのM&A支援機関が、適切に支援を実施することが重要です。
こうした現状を踏まえ、経済産業省では、昨年12月20日に策定・公表した「第三者承継支援総合パッケージ」に基づき、平成27年策定の「事業引継ぎガイドライン」を全面改訂し、「中小M&Aガイドライン」を策定しました。
2.概要
「中小M&Aガイドライン」では、中小企業がM&Aを躊躇する主な3つの要因を踏まえ、①M&Aの基本的な事項や手数料の目安を示すとともに、②M&A業者等に対して、適切なM&Aのための行動指針を提示します。
中小 M&A ガイドライン遵守の宣言について(第2版)
藁信博税理士事務所は、国が創設した M&A 支援機関登録制度の登録を受けている支援機関であ
り、中小企業庁が定めた「中小 M&A ガイドライン(第 2 版)」(令和5年9月)を遵守しているこ
とを、ここに宣言いたします。
藁信博税理士事務所は、中小 M&A ガイドラインを遵守し、下記の取組・対応を実施しておりま
す。
○支援の質の確保・向上に向けた取組
1 依頼者との契約に基づく義務を履行します。
善良な管理者の注意(善管注意義務)をもって仲介業務・FA 業務を行います。
依頼者の利益を犠牲にして自己又は第三者の利益を図りません。
2 契約上の義務を負うかにかかわらず、職業倫理として、依頼者の意思を尊重し、利益を実現
するための対応を行います。
3 代表者は、支援の質の確保・向上のため、①知識・能力向上、②適正な業務遂行を図ること
が不可欠であることを認識しており、当該取組が重要である旨のメッセージを社内外に発信
しています。また、発信したメッセージと整合的な取組を実施します。
4 知識・能力の向上のための取組を実施しています。
5 支援業務を行う役員や従業員における適正な業務を確保するための取組を実施しています。
6 業務の一部を第三者に委託する場合、外部委託先における業務の適正な遂行を確保するため
の取組を実施しています。
○M&A プロセスにおける具体的な行動指針
7 専門的な知見に基づき、依頼者に対して実践的な提案を行い、依頼者の M&A の意思決定を支
援します。その際、以下の点に留意します。
想定される重要なメリット・デメリットを知り得る限り、相談者に対して明示的に説明し
ます。
仲介契約・FA 契約締結前における相談者の企業情報の取扱いについても、善良な管理者の
注意義務(善管注意義務)を負っていることを自覚し、適切に取扱います。
8 仲介契約・FA 契約の締結について、業務形態の実態に合致した仲介契約あるいは FA 契約を締
結します。
9 契約締結前には、依頼者に対し仲介契約・FA 契約に係る重要な事項(以下(1)~(13))を記載
した書面を交付する等して、明確な説明を行い、依頼者の納得を得ます。
(1) 譲り渡し側・譲り受け側の両当事者と契約を締結し双方に助言する仲介者、一方当事者の
みと契約を締結し一方のみに助言する FA の違いとそれぞれの特徴(仲介者として両当事者
から手数料を受領する場合には、その旨も含む。)
(2) 提供する業務の範囲・内容(マッチングまで行う、バリュエーション、交渉、スキーム立
案等)
(3) 手数料に関する事項(算定基準、金額、最低手数料、既に支払を受けた手数料の控除、支
払時期等)
(4) 手数料以外に依頼者が支払うべき費用(費用の種類、支払時期等)
(5) 秘密保持に関する事項(依頼者に秘密保持義務を課す場合にはその旨、秘密保持の対象と
なる事実、士業等専門家や事業承継・引継ぎ支援センター等に開示する場合の秘密保持義
務の一部解除等)
(6) 直接交渉の制限に関する事項(依頼者自らが候補先を発見すること及び依頼者自ら発見し
た候補先との直接交渉を禁止する場合にはその旨、直接交渉が制限される対象者や目的の
範囲等)
(7) 専任条項(セカンド・オピニオンの可否等)
(8) テール条項(テール期間、対象となる M&A 等)
(9) 契約期間(契約期間、更新(期間の延長)に関する事項等)
(10)契約終了後も効力を有する条項がある場合には、当該条項、その有効期間等
(11)契約の解除に関する事項及び依頼者が、仲介契約・FA 契約を中途解約できることを明記す
る場合には、当該中途解約に関する事項
(12)責任(免責)に関する事項(損害賠償責任が発生する要件、賠償額の範囲等)
(13)(仲介者の場合)依頼者との利益相反のおそれがあるものと想定される事項
10 契約を締結する権限を有する方に対して説明します。
11 説明の後は、依頼者に対し、十分な検討時間を与えます。
12 バリュエーション(企業価値評価・事業評価)の実施に当たっては、評価の手法や前提条件
等を依頼者に事前に説明し、評価の手法や価格帯についても依頼者の納得を得ます。
13 譲り受け側の選定(マッチング)に当たっては、秘密保持契約締結前の段階で、譲り渡し側
に関する詳細な情報が外部に流出・漏えいしないよう注意します。
14 交渉に当たっては、慣れない依頼者にも中小 M&A の全体像や今後の流れを可能な限り分かり
やすく説明すること等により、寄り添う形でサポートします。
15 デュー・デリジェンス(DD)の実施に当たっては、譲り渡し側に対し譲り受け側が要求する
資料の準備を促し、サポートします。
16 最終契約の締結に当たっては、契約内容に漏れがないよう依頼者に対して再度の確認を促し
ます。
17 クロージングに当たっては、クロージングに向けた具体的な段取りを整えた上で、当日には
譲り受け側から譲渡対価が確実に入金されたことを確認します。
○仲介契約・FA 契約の契約条項に関する留意点内容について
専任条項については、特に以下の点を遵守して、行動します。
18 専任条項を設ける場合、その対象範囲を可能な限り限定します。具体的には、依頼者が他の
支援機関の意見を求めたい部分を仲介者・FA に対して明確にした上、これを妨げるべき合理
的な理由がない場合には、依頼者に対し、他の支援機関に対してセカンド・オピニオンを求
めることを許容します。ただし、相手方当事者に関する情報の開示を禁止したり、相談先を
法令上又は契約上の秘密保持義務がある者や事業承継・引継ぎ支援センター等の公的機関に
限定したりする等、情報管理に配慮します。
19 専任条項を設ける場合には、契約期間を最長でも6か月~1年以内を目安として定めます。
20 依頼者が任意の時点で仲介契約・FA 契約を中途解約できることを明記する条項等(口頭での明
言も含む。)を設けます。
直接交渉の制限に関する条項については、特に以下の点を遵守して、行動します。
21 直接交渉が制限される候補先は、当該 M&A 専門業者が関与・接触し、紹介した候補先のみに
限定します(依頼者が「自ら候補先を発見しないこと」及び「自ら発見した候補先と直接交
渉しないこと(依頼者が発見した候補先との M&A 成立に向けた支援を M&A 専門業者に依頼す
る場合を想定)」を明示的に了解している場合を除く。)。
22 直接交渉が制限される交渉は、依頼者と候補先の M&A に関する目的で行われるものに限定し
ます。
23 直接交渉の制限に関する条項の有効期間は、仲介契約・FA 契約が終了するまでに限定しま
す。
テール条項については、特に以下の点を遵守して、行動します。
24 テール期間は最長でも2年~3年以内を目安とします。
25 テール条項の対象は、あくまで当該 M&A 専門業者が関与・接触し、譲り渡し側に対して紹介
した譲り受け側のみに限定します。
○その他
26 上記の他、中小 M&A ガイドラインの趣旨に則った対応をするよう努めます。