国境をこえた役務の提供(サービスの提供)に対する消費税についての見直し

①内外判定の見直し
インターネットを通じたデジタルコンテンツの配信、クラウドサービスなどの役務の提供については、従来は役務提供者が国内事業者か国外事業者かで消費税の取り扱いが異なりました。
今回の改正により、これらの役務提供は“電気通信役務の提供”と位置づけ、役務の提供を受けるものの住所地が国内であれば国内取引とされ課税の対象となることになりました。
②新たな課税方式の導入
電気通信役務提供を事業者向けの取引、事業者向け以外の取引に区分しそれぞれ以下の申告方式をとることとなります。
③事業者向け取引の場合
通常消費税は売り手(ここでは役務提供者)が消費税を買い手から預かり、それを申告し納付するものです。
しかしここで導入されるリバースチャージ方式といい、買い手が消費税を申告し納付する方式をいいます。
具体的にいうと、売り手側である国外事業者は買い手より税抜き価格のみを受領し、買い手である国内事業者がその分の消費税を申告、納税することになります。
買い手はリバースチャージにかかる消費税の仕入れ税額控除を行います。売り手はリバースチャージ対象取引であることを役務提供の相手方に対して表示しなければいけなくなりました。

④消費者向け取り引き
この場合の申告納税義務者は役務提供を行う国外事業者となる国外事業者申告方式となります。
国外事業者においても基準期間の課税売上高が1000万円以下の場合には納税義務が免除されます。
納税義務者となる国外事業者は、日本において申告納税を行う納税管理人を定める手続きを行うこととなります。
また、国外事業者から役務の提供を受けた消費者向け取引に係る消費税については、当分の間、仕入れ税額控除の対象にならないこととされます。
ただし後述の登録国外事業者から受けた役務提供にかかる消費税については、登録国外事業者の登録番号等が記載された請求書等の保存などを要件として仕入れ税額控除が認められます。

⑤登録国外事業者制度について
登録事業者制度とは、国外事業者で国税庁長官に申請書を提出し登録を受けた事業者になります。
登録された国外事業者名、所在地、登録番号等はインターネットを通じて公表されます。
なお、この登録は平成27年7月1日以降に申請が可能になります。

⑥改正時期
上記の改正は平成27年10月1日から適用されることになります。

⑦国外事業者による芸能、スポーツなどの役務提供
国外事業者が行う国内において行う芸能、スポーツ等の役務提供にかかる消費税の課税方式にもリバースチャージ方式が導入されることとなりました。
改正前は納税義務者は役務提供を行う国外事業者でしたが、この改正により役務の提供を受ける国内事業者に転換されることとなりました。
背景としては、国外事業者の消費税の納税意識が希薄であることから、今までも課税漏れが生じやすい状況でありこれに対する措置と考えられます。
こちらの改正は平成28年4月以降に行われる役務の提供から導入されます。

TOPICS: